愚痴・憎まれ口・無駄口・世迷言・独断と偏見・屁理屈・その他言いたい放題



その22.≪解かって欲しいなんて、欲張り?!≫



解されるのは覚悟の上とは言っても、その誤解が、僕のライフワー
クである「Sohbu−Festa」の前途にマイナスに作用したり、僕のネッ
トの仲間の皆さんまで誤解されるような事になってはいけないと、暫
く更新を控えていました!でも、最近親しくなった方達から、ココを
読んで共感して下ったと言うお便りが幾つも届いたので、「独り言」
も無駄ではなかったと、胸を撫で下ろしています♪       


月の「Sohbu−Festa」が近まった或る日、兄弟弟子の1人からこん
な事を言われました!「『Sohbu−Festa』が実現してよかったネ♪喜
州さんは、こういうのをやるのが以前からの夢だったんでしょ?!で
も、私は古典が好きだから・・・」って!僕は愕然としましたけど、
そう言うコメントは今までにも沢山の方達から頂いてたし、一々反論
するのにもいい加減疲れてたので、なにも言わずに笑ってましたけど
・・・極身近な人から言われた事は、やはりショックでした!  


は、古典舞踊が(特に藤間流の振りが)大好きだからこそ、今まで
ズッと古典舞踊を続けて来たし、僕の門弟達も(リハビリとボケ防止
の為に習ってるような、一部の高齢者を除けば)殆んどが、古典舞踊
が好きだからこそ稽古に来ています♪4月までは「創作」ばかり稽古
してた反動(笑)からか、現在は子供達からサークルの団体稽古の人
達に到るまで、全員が古典舞踊を稽古していますし、来年の「浴衣浚
え」も再来年の「州栄会・大会」も、殆んどの演目が古典舞踊の予定
です!創作舞踊だけに重きを置くつもりなら、僕はとっくに藤間流を
飛び出している筈です!                   


だって、宮園節や一中節などの稀曲にジックリと耳を傾けたり、例
えば清元の「北州」の流儀による振りや解釈の違いを論じ合ったり、
出来る事なら、好きな古典作品を数番踊るリサイタルを催したりした
いです♪でも、今はとてもそんな悠長な事をしてる時ではないと言う
危機感に迫られて、それらの夢は全て捨て去ろうという、苦渋の決断
を下したんです!(決して、古典舞踊を捨てると言う意味ではありま
せんから、誤解しないで下さいネ!)             


「Sohbu−Festa」をやる理由の一つは、勿論「若い人達が抵抗な
く楽しめる、新世紀に相応しい新しい日本の『おどり』を産み出した
い!」という「目的」の為ですが、モウ1つは「なんとかして、若い
人達に日舞のよさを解かって欲しい!こんなに素晴らしいものが日本
にはあるんだと言う事を、知って欲しい!」為の、「手段」としてや
るという理由があります!                  


在長崎には、花柳流と藤間流の中堅・若手の舞踊家さん達によって
結成された「いろは会」という団体があって、学校を訪問したり劇場
に学生を招いたりして
、本格的な日舞を紹介すると言う素晴らしい活
動を、20年以上続けておられます!これは本当に有意義な活動だと
思いますし、僕も陰ながら応援している1人です♪       


も、若い人達に気軽に日舞に親しんで貰う方法は、他にも幾つも考
えられますから、正攻法の「いろは会」の活動とは別に、現代曲や洋
楽や洋舞のテクニックも取り入れた創作舞踊を見て貰う事や、出来れ
ば一緒に参加して貰うという活動にも、大きな効果が期待されるので
はないかと思って、僕は敢えて「創作舞踊」の道を選びました!幸い
にも(?)、僕の音楽の趣味は子供達と同じポップス系ですし、若い
頃からミュージカルの演出家に憧れて勉強してたし、「東宝歌舞伎」
で洋楽による日舞の経験もあるので、それらの経験を総合的に生かせ
るやり方の方が、僕には向いていると判断したからなんです♪  


の僕の方針に対して、賛否両論があることは当然ですし、好き嫌い
で判断される事もしかたがないと思っています!ただ、現在最盛期を
誇っているかに見える「新舞踊(歌謡舞踊)」の世界にも、若い人達
の演歌離れと共に翳りが見え始めていますし、若い人達の中には、演
歌に対してさえ「こんなの、音楽じゃない!」と公言して憚らない人
達も増えて来ている現状では、好むと好まざるとに拘わらず、僕なり
の方針を貫かざるを得ないのではないかと思います!      


日、長崎で日舞の師匠になる事を夢見ている、今時希少な男子中学
生と話をしましたが、文部省が今年から実施している「和楽器」を取
り入れた音楽の授業にも、あまり期待出来ないようですし、彼のクラ
スメートにも「日舞」や「純邦楽」に興味のある人は、皆無と言って
もいいぐらいの現状だそうで、「僕が師匠になれた頃には、ポップス
で踊るしかないんでしょうかネェ・・・」と嘆いていました!彼が一
人前の師匠になる頃まで、僕が生きてるかどうか判りませんが、僕が
ココに書いている事が、どれぐらい当たってるか外れてるのか、見て
みたいような見たくないような・・・複雑な気分でした!    




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